本塗装の下地に使われる塗料。パテを薄めたもの。サフともいわれる。サフした。サフった。等はサーフェイサー塗装をしたという意味になる。色は基本的にはキズが見つけやすい色と言われているグレーになっている。
缶スプレーのものもあれば瓶入りのものもある。瓶入りのものは基本的にエアブラシで使用する。
サーフェイサーは様々なメーカーから様々な種類が発売されております。
GSIクレオスのサーフェイサーの特徴としては500や1000や1500等の数字が書かれていますが、これは紙ヤスリと同じで数字が低いほど粒子が粗いのです。
サーフェイサーをするメリット
では、ひとつずつ解説していきます。
下地の色を統一する事で本塗装の発色を良くする。
サーフェイサーは隠蔽力(下地の色を隠す効果)が高いので下地の色を隠して、本塗装に移る事ができる。
例えばブラックのパーツとホワイトのパーツがあり、どちらもイエローで塗装することにする。
パーツに直接塗装をしてしまうと、ブラックのパーツの方はホワイトのパーツに比べてどうしても暗い感じのイエローになってしまう。それは何故かというと、イエローは隠蔽力が低いので下地の色の影響をかなり受ける。下地がブラックだと下地のブラックが透けた暗いイエローになってしまう。
そのような時にブラックのパーツとホワイトのパーツをイエローで塗装する前にサーフェイサーで統一の色にすれば同じように発色する事ができる。
こうする事で整形色が違う色に塗装した場合の色の差異を防ぐことができます!
この下地を統一する役割は隠蔽力が高いシルバー等を使えば下地を統一できるのですが、他のメリットである細かいキズを埋めたり塗料の食いつきをよくする効果も同時に期待できるのでサーフェイサーを使う訳です!
一石二鳥でも三鳥でもある訳なんじゃなぁ!
サーフェイサーの色を変える事によってできる、ちょっとしたテクニックを紹介します。
サーフェイサーに塗料を混ぜたり、もともと色付きのサーフェイサーを使う事によって本塗装の色を変えるというテクニックです!
それはちょっと経験が必要そうじゃのぉ
色付きのサーフェイサーを少しだけ紹介させていただきます!
ガイアノーツ サーフェイサーエヴォピンク
ガイアノーツのピンク色のサーフェイサー。基本色のグレーに比べ、キズを見つけるメリットが減るがレッド等の色の発色が格段に良くなる。
グレーのサーフェイサーを使用する場合、サーフェイサー後にレッドの発色を良くするためにホワイト等を下地に使用する手間がかかるが、ピンクサフを使えば下地のホワイトを省けて塗膜が薄くする事ができる。
※塗膜が分厚くなるとエッジ部のシャープさが失われたりパーツのハメ合いが悪くなる。
GSIクレオス Mr.ベースホワイト1000
GSIクレオスのMr.ベースホワイト1000。連邦軍の戦艦ではありません。
強力な隠蔽力を持つホワイトの下地塗料。厳密にはサーフェイサーではない。が、多少のサーフェイサーの役割も果たす。新開発の特殊塗料が下地色を強力に隠蔽します。
昔はグレーぐらいしかなかったサーフェイサーですが、今となってはいろいろな色が発売されているので、本塗装にあったサーフェイサーを選定しましょう!
細かいキズを埋める
サフを薄めた塗料であるサーフェイサーはパテのような役割もある。ヤスリでついた細かいキズを埋める事ができる。
なのでヤスリがけを多少、サボってもサーフェイサーがキズを隠してくれる事があります。
筆者の感覚だと800番くらいのキズなら余裕で消せ、600番だと微妙なラインだと思います!
GSIクレオスのMr.サーフェイサー500はサーフェイサーの中でも一番荒く、大きなキズを埋めるのに適している一方、サーフェイサーの塗膜が梨地(ザラザラした状態)になりやすく、本塗装もザラザラになってしまう場合があります。
ガイアノーツのサーフェイサーはGSIクレオスと違って数字が書かれていませんが、GSIクレオスでいう1000番くらいと思っていいでしょう!
塗料の食いつきを良くする
サーフェイサーは先ほども書いた通り溶かしたパテになります。そのパテがプラスチックの表面に付くことで本塗装の食いつき(塗料のノリ)が良くなります。
ツルツルのプラスチック表面よりはサーフェイサーの塗膜の上から塗装した方がいいということだがね!
プライマー成分入りのサーフェイサーもあり、通常のサーフェイサーに比べてさらに食いつきが向上しています!
ぷらいまぁ?ってなんじゃ?
primary(初めの)が語源になっている単語で、下地に適した成分的なニュアンスでいいと思います!
なぁるほど。して、先ほどから食いつき、食いつきと言っておるが
食いつきが良いとどんなメリットがあるんじゃ?
食いつきがいいと、塗料定着しやすく剥がれにくくなったり、重ね塗り回数が減ったりするメリットがあります!
パーツについたキズが見つけやすくなる
パーツにサーフェイサーを吹くと、明暗がハッキリしキズやピンホールが分かりやすくなります。パーツそのままの状態ではわからなかったキズ等がサーフェイサーを吹くことで見つかったりします。
合わせ目消しを行った場合や、パテ・プラバン等プラモデルを改造すればするほどパーツにキズやピンホールが出てしまう可能性が上がります。改造をして改造後のチェックにサーフェイサーは非常に有効なのです!
サーフェイサー、ワシの家臣である武田四天王のように優秀じゃのぉ!
塗装する際は必ず使用じゃな!
サーフェイサーはメリットも多いですがデメリットもあります。
では次にサーフェイサーのデメリットも紹介させていただきます!
サーフェイサーをするデメリット
塗膜が厚くなる
サーフェイサーを塗装する分、塗膜が厚くなってしまう。しかもサーフェイサーはパテなので通常の塗料よりも塗膜が厚くなりがち。さきほども触れましたが、塗膜が厚くなると
・エッジのシャープさが失われる
・パーツのハメ合いが悪くなる
・ディテールを埋めてしまう可能性
などがある。
ガンプラはパーツ同士の隙間がタイトなので、塗膜を厚くし過ぎるとパーツ同士をうまく組み合わせる事ができなくなる恐れがあります。
めんどくさい
サーフェイサー、めんどくさいんです…。
そうなんじゃよね。
上記で紹介した4つのメリットを見て、必要ないのであればサーフェイサーを省いて直接本塗装に入りましょう。ノンサフ塗装と言うやつです!
塗料の食いつきに関してもプラスチックが汚れていたりしなければ普通に塗料のりますし!
なので本当にサーフェイサーが必要なのか、よく考えてから塗装しましょう!
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